2021年06月01日

誰のための報告?

どんな組織でも報告,あるいは提案をする機会は多い.
特に記憶に残る私の体験で,研究成果である新しい技術で新しい事業を起こすための事業プランやそのための組織,人材獲得を研究所を束ねる運営体に提案した時のことである.
同じ提案内容を,様々な機会で様々な人に話をしてもその価値を必ず理解していただいていたので,非常にわかりやすい内容だと思っていた.
しかし,運営体の何人かには全く理解していただけず,質問もあまり的確でなかったと思う.どうしても前に進めたい案件であり,その後何度か説明,提案の機会を得たが,結局キーマンである彼らの理解を得ることはできず,前に進めることもできなかった.

さて,報告,あるいは提案をする場面では,
@報告者が,報告先に理解してほしい場合(提案を了解していただきたい場合)
A報告を受ける人が,報告者に報告を求めた(聞きたい)場合(提案を求めている場合)
がある.もちろん両方の場合もある.上記私のケースも,新規事業提案を求める側面と,私が了解を得たい両面がある.

基本的に報告者と報告先との関係には上下関係がつきものであり,これにより本来の報告の目的がおかしくなることがある.
@のケースでは,聞く人(報告先)にわからせることが目的であるから,報告する人が相手がわかるように話す必要があり,わかるような資料を準備する責任がある.聞く人がわからない場合も,当然報告者が聞き手の状況を理解した上で,理解できるような最大限の努力をすべきである(資料の準備は言葉の説明など).
Aのケースの目的は,報告を受ける側が聞きたいのだから,話がわからない場合は,聞くほうも努力すべきである.あるいは事前に聞きたい要点をしっかり伝え,本当に必要な資料を用意させるなど,聞きたい話を引き出す努力が必要.
往々にしてAのケースであるにも関わらず,わからない上司が,「なんでこんな資料をもってくるんだ,俺が聞きたいのはこんな話じゃない」と怒っているのを見かけるが,これはおかしい.自分の聞きたいことが相手に十分伝わっておらず,報告者がこれを聞きたいのだろうと持ってきたものを違うと怒るくらいなら,事前にちゃんと伝えておくべきである.
話し手の方が十分に事前に聞きたいことを確認すべきという指摘もできるが,それは上下関係が関わるからでありほんとうはおかしいと思う.
posted by インクジェット at 15:58| Comment(0) | その他
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