2021年05月26日

責任をとる

今も昔も「責任を取る」とか「すべて私に責任がある」とか言った人が,なるほど責任をとったね,と納得する場面やケースをほとんど見たことがない.
もちろん「責任を取る」とはどういうことか,ケースによっても異なるし,人によっても意見が異なるだろう.
それなりの地位や役職についている人は,その責務を辞任することで[責任を取った]とみなされる場合もあるし,自ら辞することで[責任を取った」という人もいるだろう.
もちろん正しくないことが起きてしまった場合の結果として,辞めることは当然あるべきであるが,辞めることですべての責任をとったことになるのだろうか.

失敗や問題の原因,自分の行動,decisionのどこが間違っていたのか,何故間違っていたのかを,関係者のまえでReviewすることこそが,責任の取り方として重要な方法の1つではないだろうか.
自分のDecisionが間違っていても,そのときの状況で最善の結果として選択したことが理解されれば,モラルの低下も最低限で抑えられる.そうではなく明らかに選択のための認識の浅さ,間違いなどがあったのかどうかもReviewで明らかになるだろう.
会社にいた時も多くの間違いを見てきたし,「責任は私にある」,というのを聞いたこともある.しかしそういったReviewを見たことがない.終わったことを振り返るのが前向きでないという批判はあたらない.特に会社ではいっしょに進んできた仲間,メンバーは多くは今後も同じ会社で仕事をする.こういったReviewがされないで,失敗がくりかえされるとモラルの低下は著しい.もっとも「私に責任がある」といった人も非常にまれであったが.
posted by インクジェット at 15:53| Comment(0) | その他

2021年05月06日

削除した「ものづくり補助金」

学会誌8月号の3Dプリンタ特集向けの解説記事の締め切り前に,全文を読み返してみた.
その結果,最後のまとめに記載した以下の文章を悩んだあげく,削除することにした.
まずは削除した文章を以下に紹介する.
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中小企業向けの‘ものづくり補助金’を活用した3Dプリンターの導入のためのセミナーや申請サポートが行われている.これにより3Dプリンターの設置台数が増えたことは前向きに捉えるべきである.しかし単に従来製法やプロセスの置き換え手段としてのみを導入目的に捉えてしまうと,従来との比較の中でいつのまにか埃を被ってしまう例が多いと聞く.3Dプリンターの活用に向けた取り組みまで踏み込んだサポートや,啓蒙も併せて行う必要があるのではないだろうか.
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この文章は,4/25のブログで紹介した「なぜ日本で3Dプリンタの活用が進まないか」の文章に続いて書いたものである.補助金で導入したものの,使われていないケースがあることは様々なところから聞いていたので,ぜひ,書いておきたかった.しかし最終的に削除した理由は
1. データがない.活用されていない例がドキュメントになっているものがあればそれを参考文献とすることができたが,ネットにあるのはうまくいった事例やいいことを謳った宣伝ばかり.
2. 解説記事では様々な問題点や活用のための課題を取り上げているが,個別の事案(ここではものづくり補助金)を取り上げる内容にしていないので,少し違和感あり.
3. 画像学会の関係する会社に,補助金申請やサポートをビジネスにしている会社も多いので,上記2つの理由もあり,無理をしないことにした.
しかし,間違った見方ではないと思っているので,この解説記事に関する講演の機会があれば,そこでは強く訴えたいと思う.
posted by インクジェット at 09:23| Comment(0) | 3Dプリンタ