2021年09月11日

Things to DOメモ

9/7に書いた「時間管理能力」というほどのものではないと思うが,会社時代,特に会社の仕事以外のやるべきことを多く抱えていたころ,「Things to DO」メモを毎日作っていた.
長いスパンでやるべきことではなく,例えば誰かにメールで返事をするとか,会合の日程を連絡するとか,書類を提出するとかささいなことかもしれないが必ずその日にしなければならないことを,朝,自宅で出勤前か,会社についてすぐに小さなメモ用紙にリスト化していた(ちなみにメモ用紙は複写機・プリンタメーカーではよく見られると思うが,プリンタのプリント,あるいは用紙搬送テストに使われた紙がそのままオフィスで再利用されたり,メモ用紙に加工されオフィスにおいてあった).スマホのメモに書いた事もあったが,何故かこの習慣だけは実際に書くことの方が定着した.終了したものをその場ですぐに消せる(チェックする)事が良かったのかも.
リストに記載された項目は毎日10個以上あり,日によって数も違えば内容も違う.また外出して出社する,出社して外出する,あるいは終日外出というように毎日の出社パターンが違っても,帰宅する頃にはいつもメモ用紙のすべてのリストにチェック,すなわち終了マークがついていた.10年以上「Things to Do」リストを作っていたと思うが,この現象は自分でも不思議だった.リストを書き込む際,無意識にその日の出社パターンに合わせて書き込む数(処理できる量)を決めていたのかもしれないが,対外的にやるべきことは出社パターンに関わらず発生するわけだし,不思議だなと思っていた.もちろん翌日に持ち越したものが全くなかったわけではないが.
時間管理能力というおおげさなものではないし,同じようなことをやっている人は多くいると思うが,こういうちょっとした工夫も対外的な仕事をきちんとするのに必要だと思う.
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2021年09月07日

メールの返信と時間管理能力

仕事や学会関係で,自分に講演や執筆,その他いろいろな依頼や問い合わせがメールで来ることが多いが,私が他の方へお願いや問い合わせのメールをすることも多い.依頼をしてお断りをされるのは残念だがその方の事情もあるわけだし,仕方ない.断りのメールでも返事をいただけるのはまだありがたい.困るのは全く返事が来ないことである.もちろん指定した返信の納期までに,何度か繰り返しメールを送っても返事が来ないのである.私は引き受ける場合も断る場合も,かならず丁寧に返信をする.もちろん即答できない場合はいつまで待って欲しいとか,判断には追加の情報が必要とか必ず返信をする.
これはビジネスマナーの問題であり,忙しくて返事を書けないとかいう問題ではないと思うからである.タイトルにしたように返信できないのは「時間管理能力」の欠如だと思っている.
依頼した人が私と面識のない方,つまり全く知らない私からいきなり依頼のメールがくれば,「何?」と思うかもしれないが,必ず依頼の背景や紹介者を記載したちゃんとした依頼であり,やはり返事をしないことは正当化できないと思う.
ここで少し違う話を途中に挟む.
管理職になって7〜8年経った頃,[管理職能力維持確認研修]のような研修が1泊2日であった.(私がいた会社は研修が非常に多い会社で,山奥に立派な研修所がある)
管理職として備えておくべき能力がちゃんと維持できているかを確認し,今後も維持するための研修であった.研修中のテストというかイベントの1つに,この時間管理能力を問われるものがあった.テストの内容は正確には覚えていないが,
【あなたは3時間後(5時間後だったかも)に成田から海外出張に出発する】というシチュエーションに立たされ,上司からの指示,部下からの相談,お客様からの問い合わせ,出張に関する連絡等が次々に(通常はあり得ない間隔で)メールや電話で届き,それに対して優先順位をつけ,時間を管理し対応するものであった.(テストではメールも電話も紙による指示であったが・・・).その状況を外部の検定員(委託した研修実施会社の人)が観察し,採点をする.
他のテストはどうあれ,日頃からたくさんの仕事を抱え,対応していたのでこのテストはうまくやれたと思う.この経験からもメールでの返信ができるかどうかは忙しさの問題ではないと感じている.もちろん会議中や実験中は返信できなくても(することもあったが),終われば休憩時間でもお昼を食べながらでもいくらでも1分の時間はとれる.長々返信できなくても,たった1分,いついつまでにはお返事します,でも良いのである.それは依頼をしてくれたことに対する最低限のマナーである.
以前,私があまりにすぐに返信するので,ある方から「パソコンの前で来るメールに目を凝らしているのではないですか」と冗談を言われたこともある.もちろん当時も超多忙で,メールにとられる時間など会社にいる時間のわずかしかない.でも,的確なタイミングで的確な内容を返すのは,時間管理能力だと思う.
もちろんこういった時間に追われる状況を強いストレスに感じる人がいることも理解できるので,返事がなかったことで相手を責めたりすることも絶対にしない.ただ,返事がないのは次のステップをどうするか,本当に困る状況を生んでいるのは理解して欲しい.
それともう1つ,依頼者,つまり私への不信感や嫌悪感で返事をしないのであればそれは私の問題であり仕方がない.こういうケースはないと信じたいが・・・
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2021年08月22日

Planned Happenstance Theory

Planned Happenstance Theory(計画された偶発性理論)はスタンフォード大学教授のジョン・D・クランボルツ博士が提唱したものである.その理論は要約すれば「人生の80%は偶然の出来事に左右される」「ただし自分にとってよい偶然を発生させる確率は自らの行動で高めることができる」ということらしいが,ここでは後者について特に話をしたい.
Transactive Memoryにより意味ある人へのアクセスが容易に可能になることは前回述べた.こういった行動により,さらにネットワークが広がり予期していない(自分に有用な)人との出会いもあるだろう.クランボルツ博士の理論をちゃんと理解しているわけではないが,こういうことが本来の意味なのかもしれない.しかし”偶然”とは言えないかもしれないが,人との出会いや何かの機会に,相手,あるいはそこに居合わせた人のTransactive Memoryに自分を書き込むことができれば確率は低いかもしれないが,自分にとって良い偶然がその後起こることにつながると考えており,そういった体験をわりと多く経験している.そこまで含めてPlanned Happenstance Theoryだと勝手に解釈している.
会社を辞める前に行った技術系社員への特別講演で見せたことがあるが,「仕事のつながり」と名付けた自分の年表を作り,毎年更新してきた.そこでは私が関連した社外の仕事,イベントや活動が,それらとは関係ないその後の他の(社外の)仕事や私の評価にどう関係したかを振り返っている.
具体例をあげれば,2008年に書籍「インクジェット」の監修・執筆を行った(2018年には改訂版を出した).インクジェットの書籍を出版することは,(1999年に立てた)「一流の技術者になる」という私の目標(あるべき姿)の達成度を計る尺度の1つであった(目標ではない).目標ではなく尺度なので書籍を出すために直接の活動(出版社への売り込み等)を行ったわけではない.2007年私のインクジェット技術講習会に,インクジェット含めた書籍の企画を考え,監修できる人を探していた人がたまたま講習会の実行委員として居合わせた.私の話した内容全体が非常に良くまとまっているので,書籍の監修をお願いしたいと,その方に依頼され(紆余曲折はあったものの)出版が実現した.
これはある意味偶然であるが,出会いの場である技術講習会の講師を引き受けたのは自分の意思である.さらには技術講習会講師の依頼があったのは,インクジェット技術部会主査であったことや,社内でインクジェット技術入門講座を企画し長年実施してきた裏付けがあったからだ.(さらに主査になったことや講座開設の前にも,それにつながる自分の行動がある).このように自ら書籍を書こうと行動したのではなく,他の自分の行動から偶然つながったものである.
もちろん他人のTransactive Memoryに書き込まれるには,自分の存在が意義あるものでなければならず,そのための努力や実践が必要なのは言うまでもない.
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2021年08月08日

トランザクティブメモリ

自分の知識を広げるため,これまで会ったことのない人に会って話を聞き,また本や文献等を読むだろう.しかしそれらの知識を全て自分のものとして吸収することは出来ない.つまり自分の頭の中に(自分の関心ごとだけだとしても)百科事典を作ることは(私のような凡人には)できない.
しかし百科事典の目次を作り,それを活用することはできる.関係がある・関心がある情報が目次のインデックスであり,その情報・知識を持っている人の名前(アクセス先)が目次のページになる.
2006年以降,仕事内容や興味の対象をインクジェット技術応用に大きく変えた.その際,それまで持っていた名詞をほとんど全部捨て,そこから新たに出会い交換した名刺でリストを作り直した.(この1年は新型コロナ感染症広がりにより,名刺交換をする機会めっきり減ってしまったが)2006年から昨年まで新しく名刺交換をした人は年平均154人であり,2.5日に1回は新しい人に会っていたことになる.もちろんその人と話したり聞いたりした内容は覚えていない事も多いが,名刺交換リストには何時,どういう機会で知り合い,その人が何を専門としているのかを記している.つまり,出会った人の専門知識を全て獲得(吸収)しなくても,必要な時に必要な人にコンタクトできる目次を持っていれば良い.これをTransactive Memoryと呼ぶそうだ(私なりの解釈で).
新しい活動を始める際にも,また始めた活動を前に進める際にも,この目次,Transactive Memoryは大いに役立ったし,今でも役立つ宝である.
インクジェット技術交流会を作ったのも,このTransactive Memoryの良さを自分で強く実感しているからで,次の世代にもそう言う場を提供したかった.
次回は人との出会いと大きく関連するPlanned Happenstance Theory(計画された偶発性理論)について書こう.
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2021年07月29日

オフィス論争は終焉か?

衝撃的なニュースだった.HPがPageWide Printheadによるオフィスプリンタ市場から撤退するという知らせだった.このニュースには残るはエプソンだけ,と書かれていたことからいつの間にかキヤノンも撤退していたことになる.
SOHOやSMB向けのシリアルプリンタの販売は続けるようだが,電子写真とまともに競合する市場からは撤退する.
当初,この状況を理解する合理的な理由が見つからず,インクジェット技術交流会のSNSにこの話題を振り,反応を見てみた.
社内での電子写真との競合を理由に挙げられる方がいた.これまでもオフィスにインクジェットが進出できない理由として社内競合は取り上げていたが(キヤノン,リコー,コニカミノルタ,旧富士ゼロックス,東芝テック他),HPは電子写真の自社技術を持たず(液体現像を除けば全てOEM),それゆえこれまでインクジェットで強気に攻めて来れたのではないだろうか.
他の方は「オフィスの文書は乾いたプリントが普通で・・・」,そう,結局長年慣れている状態(常態)から抜け出せなかった結果,レーザーバイアスと言い続けてきた状況の終末が,結局インクジェットがオフィスのど真ん中に入れず市場を確保できず,撤退となってしまったのだと,自己完結.
2016年から主にオフィス市場の「インクジェット vs. 電子写真」をテーマに3回の討論会を開催,話題提供やファシリテーターをして,何故インクジェットがオフィスで本格的に使われないのか,を徹底的に議論してきた.
もちろん(普通紙上の)画質の差は大きいが,ドキュメントベースではない現在のオフィスの仕事のやり方ではインクジェット画質は十分許容される.(今のオフィスではプリント物の多くは必要な情報を得たら廃棄されるかリサイクルされ,一時的なビューワーに過ぎない.そういう中で電子写真が優れている保存性や普通紙画質は選択基準にならないはず.)
むしろ低消費電力や安いボックスコスト(装置の値段)など,インクジェットの優位なところがどうして受け入れらないのかと.
これまで3回討論会をしてもまだ議論は足りず,第4回をやろうと考えていたがHP,キヤノンの撤退でもうこの議論はオフィスに関しては再開の必要がなくなってしまった.残るはエプソン.ここまで強気でやれて来れたのも碓井さんの思いが強かったからだと思っており,碓井さんの影響力が無くなってきたら,エプソンもどうなるかわからない(エプソンも電子写真を持たないから,続けざるを得ないだろうが).そうなればもう完全にこの議論は終わりを迎えるのだろうか.
で,ここからが結論.
実は電子写真もオフィスでの市場は縮小している.つまりプリント自体がオフィスから減ってオフィス全体の市場が縮小し,単にインクジェット側が先に出て行ってしまっただけ.
電子写真は出ていきたくても出ていけないだけではないか.
そういえば一番最近の上記討論会で私が準備した資料に
「それとも,このままIJがEPに追いつく前にオフィスでのプリントそのものが,なくなりはしないか?」
と書いていた.これだ!
posted by インクジェット at 10:21| Comment(0) | インクジェット